Misakiの曼荼羅ブログ

人間と自然、日本と世界、地球と地域、女と男などの臨界点を見据えながら、日々の出来事を綴るブログ

宇宙に心はあるか

美咲です。

去年は、南方熊楠と宇宙に愛の逃避行に1年かけて出かけました。楽しかったです。なので、今年は南方熊楠と出かけたその”宇宙”を最初のテーマに扱うことにします。

さて、「宇宙に心はあるか」そんな疑問をあなたは持ったことはありますか。

実に難しい問題です。人類は宇宙にまで進出しましたが、宇宙に”心”があるかどうかはまだ解明されていません。と言いますか、そもそも”心”とは何なのでしょう。

宇宙に心があるかと疑問を持つ前に、人間に心はあるのでしょうか。よく考えると、この目で見た事がないので、私にはよく分かりません。で、”心”と書くべきか、”こころ”と書くべきか、いまもどちらにするか悩んでいます。

息子が大人になる頃には、一般庶民も自由に宇宙に旅行できる時代になるでしょう。他の星に移住する人たちも今にでてくるかもしれません。イーロン・マスクも火星に移住することに対して執念を燃やしているようです。*1

けれど宇宙にたとえ暮らすことができるようになっても、人が生き死にすることには変わりはないのです。私たち人間は生まれたからにはいつかは死んでいく。死んだら天国に行くと子どもの頃から勝手にそう思い込んでいる私ですが、天国は果たしてどこにあるのでしょう。宇宙のどこかにあるのでしょうか。

私にとって、宇宙とは何かしらわたしたち人間を見守ってくれている存在です。この現実世界は厳しくて、今、シリアなど大変な状況にあるし、アメリカではトランプ新大統領が就任するし、これから世界はどのような嵐に巻き込まれていくのかは未知の世界です。私を取り囲む日常生活では、次男が事故で足の大けがをしてしまい、つくづく何も悪いことしていないのに、どうしてこんな目にこの子は合うんだろうなどと、最近悲しく感じたことがありました。私は宇宙の存在が現実社会の課題や日常私たちが抱える問題を解決してくれるとは思っていません。けれど、宇宙にはなぜか何か自分を見守ってくれている"Great Some-Being"がどこかに存在するような気がしてならないのです。私自身、宇宙飛行に行ったことがないので、経験したことはないのですが、宇宙飛行士によっては、その"Some-Being"を宇宙で感じた経験があるそうです。

ではどんな時に宇宙を意識するか。私の場合、夜空を見上げた時ですね。

ネオン輝く街中にいると、夜空の星はあまり見えないかもしれない。でも真っ暗闇の山のてっぺんにでも行けば、天候しだいですが星はたくさんよく見えます。それはどういう風に解釈したら良いのでしょうか。辺りが暗いほど見れる星の数が多いということは、あなたがたとえば暗い状況にあったとしたら、そこで見える星の数だけの解決策があるよ、ということでしょうか。私には宇宙がそう励ましてくれているような気がします。心で感じる広大な宇宙の存在は私にとって大きいのです。

さて、宇宙はあなたにとってどんな存在ですか。そして、宇宙に心はあると思いますか。

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画像出典:1,000 件以上の 「宇宙飛行士」のおしゃれアイデアまとめ|Pinterest | 宇宙ステーション、星座、宇宙服

これからこのブログで扱う”宇宙”シリーズでは、実際に宇宙飛行された宇宙飛行士の体験、臨床心理士の観点、曼荼羅的な宗教的な観点、哲学的思想的な観点などから見ていきます。実際にこのテーマは27年前に「心の宇宙・宇宙の心」というタイトルで国際シンポジウムで真剣にこれらの分野のトップが集まってディスカッションされました。*2ちなみに、そのシンポジウムにスピーカーとして登場したのは、ピート・コンラッド元米国宇宙飛行士、ユング心理学者の河合隼雄氏、航空宇宙技術研究所の新田慶治氏、文化人類学者のベン・フィニー氏、作家の荒俣宏氏、高野山元管長の松長有慶氏らでした。

なぜこのシンポジウムのテーマを27年経った今もなお扱いたいのかは理由は明白です。多岐にわたる分野のトップにおられる方々が”宇宙”について話を交えていること自体があまりないことと、非常に曼荼羅的だということ、こういう話し合いは遠い将来に向かって意味があると感じるからです。いま尚、このテーマは新鮮なのです。

以前のこのブログのコラムでも話したように、創造性とは”異質なものの組み合わせ”であると私は定義しました。同じ属性の集まりでディスカッションするより、月と地球ほど遠い存在の分野のスペシャリストがディスカッションすることは非常に創造的です。

なお、このシンポジウムをまとめた冊子はもう絶版ですので、興味のある方はぜひ私のブログの続きを読んでください(笑)他ではもう読めない内容ですから。

あと、参考までに以前のブログのコラム↓創造性について。

glocalmisaki.hatenablog.com

宇宙に心はあるか、という問いかけに対して、松長有慶先生はシンポジウムではこのように述べてらっしゃいました。

宇宙に心はあるか、という問いかけに対して、空海なら、然り、と解答を示すだろうと思われます。彼はですから五輪塔婆を目の前にして、自己の身体の中に宇宙を発見してゆこうとしたのです。*3

 

ネタバレはしたくはないのですが、では河合隼雄先生はその時どのように話されたと言いますと、

宇宙も一つの存在をもって我々に語りかけてくれる。

「私」の心がそれを受け止めるならば、

それが宇宙の心といえるだろう。*4

では、次回のコラムでは、一つ一つ話していきたいと思います。

んじゃねー。 

 

 

 

 

 

*1:イーロン・マスクは、どんな困難があろうと火星へ人を送り込もうとしている(最新計画)

*2:天理やまと文化会議 1990年

*3:「G-TEN 57 心の宇宙・宇宙の心 p76

*4:G-TEN 57 心の宇宙・宇宙の心 p26